旧車なのにアイドリングで暖気が不要!? 知られざる旧車特有のNG行為4つ
旧車デビューする人に伝えたい!意外と理解されていないNG行為
正しい知識と古いクルマゆえの作法がある旧車の運転
電動化の話が身近になるにつけて話題となるのが、少し前のモデル。とくに'80~'90年代のクルマやMT車が話題になることが増えたと思う。そこで普段は最新のAT車に乗っている人が、趣味車としてオールドタイマーなMT車の購入を検討する人に向けて、素敵なカーライフを楽しんでもらうために気を付けてほしいことをいくつか紹介したい。【画像】価格高騰中の人気国産旧車をイッキ見せ!
NG行為その1:ノッキング
まずMT車の扱い方として、ノッキングを気にしないドライバーが多いこと。周囲を見渡すと、近年はMT車に乗る機会がほとんどないという人も多く、MT車を久々に運転する人に見られる早めのシフトアップがとても気になる。エンジンを必要以上に回すことを躊躇しているのか、慣れないMT車に気を使っているのか、はたまたうまく変速させようと気がせくのか……、とにかくエンジン回転数を意識せずにギヤを4速や5速に入れがちだ。 高速道路であっても、車速によっては4速で走った方が適切なシチュエーションで、5速や6速に入れてノッキングさせながら走るドライバーがいる。そうした人は、市街地走行では3速で良いのにやはり4速や5速に入れてしまっている。 ちなみにノッキングとは異常燃焼を意味する、エンジンにとっては非常に良くない状態。一般的にエンジンが2000rpm以下で4速から加速しようとしたら、ノッキングを起こすと言われている。AT車ではどんな機構でも適切なギヤをクルマが選びシフトアップやダウンをしてくれる。だが、MT車は自分で操作するのが醍醐味で、エンジンの力を右足とシフトレバーを操作してコントロールするのが楽しい。そのため、エンジン回転数に合わせて適切なギヤ選択することが重要であることを知ってほしい。 もちろん、燃料供給が電子制御化された'80年代以降のクルマであればノックセンサーが装着され、ノッキングを起こしてもクルマのECUにより補正が入り大事に至ることはない。ただ、普段からそのような運転にならないように意識しておくことも大切だと言える。 ノッキングさせるような運転のデメリットとして、異常燃焼によるエンジンへの負担に加えて、振動が出ることでエンジンマウントにも負荷がかかるので注意したい。これはアイドリングの状態も同様で、渋滞にはまってしまった場合は仕方がないとして、クルマを走らせずにエンジンをアイドリング状態にしているのもクルマにとってあまりよろしくはない。 アイドリングとはエンジンが停止せずに稼働できる状態でありながら、力を発揮できない状態である。現在のクルマでは問題はないかもしれないが、コンビニやサービスエリアなどで、長時間の電話をしながらアイドリングをしているドライバーを見かけると、それが旧車であればエンジンを停止した方が良いだろう。さらに付け加えるなら、その後、エンジンを高回転まで回してあげないと、とくにスチール製のマフラーの場合、錆につながることがある。