『牧場物語 オリーブタウンと希望の大地』開発者インタビュー。完全新規タイトルの『牧場物語』にかけた熱い想いを激白!
Nintendo Switchでは初となる、『牧場物語』の完全新規タイトル『牧場物語 オリーブタウンと希望の大地』が、2021年2月25日にマーベラスから発売された。本作は、シリーズ最大級の土地で野菜や果物、どうぶつたちを育てながら、スローライフな牧場生活が堪能できる。
広告物語は、都会育ちの主人公が、港街のオリーブタウンに引っ越してくるところから始まる。祖父が仲間たちと協力して作ったこの街は、主人公がいつか暮らしてみたいと思っていた憧れの場所。夢いっぱいで新天地に到着するも、牧場があった場所にはたくさんの木々が生い茂っていた。主人公は、祖父の牧場を復活させるべく一念発起。住人たちの助力を得て、新生活をスタートさせる。
2016年6月に発売されたニンテンドー3DS用ソフト『牧場物語 3つの里の大切な友だち』から数えて、じつに5年ぶりとなる完全新作の『牧場物語』は、どのようにして誕生したのか。開発のキーマンであるプロデューサーの武村大氏と、ディレクターの中野魅氏、三輪賀一氏にお話をうかがった。
『牧場物語 オリーブタウンと希望の大地』の購入はこちら ()『牧場物語 オリーブタウンと希望の大地 公式ガイドブック』の購入はこちら ()武村 大氏(たけむ らだい)
マーベラス所属。『牧場物語 オリーブタウンと希望の大地』プロデューサー。(文中は武村)
中野 魅氏(なかの ひかる)
マーベラス所属。『牧場物語 オリーブタウンと希望の大地』ディレクター。(文中は中野)
三輪賀一氏(みわ のりかず)
スリーリングス代表取締役。『牧場物語 オリーブタウンと希望の大地』ディレクター。(文中は三輪)
シリーズ25周年を飾るに相応しい『牧場物語』に
――まだ細かい作業は残っているかと思いますが、開発を終えたいまのお気持ちを教えてください。
三輪ひとまずひと段落ついて、ユーザーの皆さんにお届けできる一歩手前まできたので、いまはホッとしているのと、バグが出ないといいなという気持ちですね(笑)。『牧場物語』はマーベラスさんが本当に大切にされているIP(知的財産)なので、すごいプレッシャーのなかで開発をさせていただいて、今回は僕らにとってもすごいチャレンジでした。ユーザーさんから「本当におもしろかった」と言ってもらえるゲームに仕上げるのが我々の使命なので、その使命を全うできていると願いつつ、ユーザーの皆さんのお声が聞ける日を楽しみにしています。
武村開発に関しては、ゲームの中身は三輪さんや中野に任せていた部分もあるので、僕としてはお疲れ様でしたという気持ちです。ここからがスタートでもあるので、いまからお客さんの反応が楽しみです。『牧場物語』は今後も続いていくタイトルなので、25周年作品の本作が大きいステップアップにつながっていけばと思います。
――完成したゲームを実際に触ってみて、プロデューサーとしての手応えはいかがですか?
武村ゲームがこういう形になりますよ、というところからプレイはさせてもらっていたんですけど、これはリップサービスでも何でもなく、本当におもしろいです。「これは楽しんでもらえるぞ」と確信を持てるタイトルで、今回はすごく自信を持っています。お客さんの反応は実際に発売するまでわかりませんけど、僕のなかではこれまでにない自信と高揚感がありますね。
――ディレクターである中野さんはどんな心境ですか?
中野このタイトルは本当に、企画を詰める段階から紆余曲折あったんですけど、最終的にはベストな形に落ち着いたと思います。いざ開発が始まるとコロナ禍の影響などがあったりして、本当に完成するのだろうかと考えたこともありましたが、無事発売できることになって純粋にホッとしています。僕らは『牧場物語』という会社を代表するタイトルを任せられているので、プレッシャーも大きかったのですが、完成にまで持っていくことができたので、三輪さんを始めとするスタッフさんたちにも感謝の気持ちでいっぱいです
――いよいよ発売となったシリーズ最新作の『牧場物語 オリーブタウンと希望の大地』ですが、本作はどういった経緯で企画がスタートしたのでしょうか?
中野新作を検討するにあたって、ニンテンドー3DSからニンテンドースイッチでソフトを作ろうということになったんです。そこで、すべての要素やシステムをもう一度考え直し、より『牧場物語』としてのコンセプトに沿った、より楽しいものとなるように企画を考案しました。
――制作はいつごろから行われていたのですか?
中野企画自体は2018年の初めからスタートしていました。
武村節目となる25周年に向けて発売しようという風になってからは、さらに25年先も『牧場物語』を愛し続けてもらえるように、これまでのユーザーさんはもちろん、新しいユーザーさんを取り込んでいくこともポイントになっていきましたね。シリーズの原点に立ち返りながら、そういうところを意識していこう、ということは中野とも話し合って進めてきました。
――本作では過去作をプレイしたユーザーからの要望なども取り入れられているのでしょうか?
中野過去作に関しては本当にたくさんのご意見、ご要望をいただいたのですが、いちばんの課題だと思っていたのは、チュートリアルが長いというご意見が多かったことです。ここに関しては、『再会のミネラルタウン』でも本作でも、ストレスがなくなるようにすごく考慮しました。『牧場物語』って、覚えないといけない操作や細かいルールが多いので、それをどうまとめるか、簡略化するかといった部分がおもな課題でした。
――たとえば畑をどう作るか、どうぶつはどう育てるかみたいな部分ですね。
中野そうです。ゲーム中で教えないといけないことが多いと、それだけチュートリアルが長くなってしまうので、そういうことを教えなくてもいいように、細かい部分での改良はかなり行っています。
――本作の開発を行ったスリーリングスさんとして心掛けていたことはありますか?
三輪本作は中野さんから好きにやっていいよと最初に言われたので、最初は冗談半分で「狩りの要素を入れましょう」なんて言っていたりしたんですよ(笑)。
武村あのときの中野さんの目はすごかったですね(笑)。
三輪やっぱり『牧場物語』というシリーズの大切なものを守らないといけなくて、最終的には中野さんのディレクションから本当に大切にするべきポイントを感じ取って、それを僕ら開発陣も大切にしていました。
――『オリーブタウンと希望の大地』で最大のウリになるのはどの部分でしょうか?
中野プロモーションでも大きく取り上げてもらっていますが、本作は開拓がテーマになっています。今回の牧場エリアは大きな森になっていて、そこを開拓していくことで使える土地を広げていくのですが、森を切り拓いていくなかでさまざまな発見をしていくことになるんです。ただ、開拓をしないといけないわけではなくて、すべての土地を使ってもいいし、ある程度の範囲に留めてもいい。開拓をするかしないか、という部分も含めての開拓が本作のポイントですね。
武村すごく大きな話をすると、本作は過去最大に自由度が高くなっています。牧場にできる範囲という物理的な広さもそうですが、釣りや鉱山探索、人との交流など、どこから始めてもいいし、何をやってもいい、という遊びかたの自由度の高さがいちばんのウリになっていると思います。僕を含め開発陣もみんなプレイしているのですが、本当に性格が牧場に出るんですよ。
――武村さんはどのようにプレイされていましたか?
武村僕なんかは、人との交流をいっさいせずにひたすら木を切って、雑草を抜いて、まず牧場を更地にするところから始めます。それで誰とも会わずに季節が過ぎちゃったりするんですけど(笑)。でも別の人間に聞くと、畑はすごく小さい範囲、生活ギリギリのラインで作りながら、人とのコミュニケーションを重視して遊ぶスタイルだったりして、それぞれが実際に生活するうえでのスタイルがゲームに反映される、そんなタイトルになっていると思います。
中野武村のプレイはすごく参考になりますね(笑)。
三輪僕も似たようなスタイルでした。朝起きたらまずは雑草を抜くところから始まるんですよね(笑)。
――本作の自由度は、新しいシステムを取り入れてゲームを大きく変えるのではなく、定番のシステムをより遊びやすくすることで作り出されていますよね。
中野そうですね。『牧場物語』として表現するべきことはシリーズを通してあまり変わっていなくて、原点を見直して『牧場物語』の楽しさを改めて考えた本作は、より多くのお客さんにその楽しさを感じていただくために、各システムを洗練させていく必要があると思っていたんです。だから何かを大きく変えたり新要素を取り入れたりするよりも、元々の楽しさを膨らませるというコンセプトで再検討を行いました。
――自由度を高くすると、開発面での苦労も多かったのではないでしょうか?
三輪そうですね。農作をしてもいいし、釣りだけをしてもいい、本当に何をしていてもいいみたいな自由度を実現したいという話になって、けっこう現場のみんなは四苦八苦していました。でも一本の筋がちゃんと通っていて、何をしていてもクリアーできるというか、ちゃんと節目があるゲームに収まったので、本当に新しい『牧場物語』を生み出せたかなと思います。
最新作で目指したのは宝探しの“ワクワク感”
――今回は草木の生い茂るなかにテントがひとつあるだけの状態からスタートしますが、従来のような牧場を引き継ぐ形からではなくこのようなスタートにした理由というのは?
中野先ほどお話しした開拓をテーマにすることをはじめ、やりたいことを収束させていった結果、現在の形に落ち着きました。従来の牧場って、最初から牧場として用意された土地があって、そこを整地して使っていましたよね。でも本作では森のなかに分け入って写真を撮れたり、森の生態を感じられたり、開拓しても放っておくとすぐ森に戻っちゃったりして、より自然を近くに感じる、自然とともにある生活を実感できるようにしたかったんです。あとは、お金だけでなく開拓することで得られる資材を活用できるようにもしたかったりして、そういった理由から森が舞台になりました。
武村何もないところからのスタートと聞くと不自由なのかなと感じるユーザーさんもいらっしゃるかもしれませんが、それは最初の印象だけなんですよ。僕らが感じてほしいのは、中野の話にもあったように写真を撮ったり森を切り拓いたりする、宝探しのワクワク感なんです。今回、新システムとして“かいぼり”が入っていて、水を抜くと底から宝箱が出てきたりしますし、フォトモードで主観視点に切り替えることで見える文字があったりして、ゲーム全編を通してつねにワクワク感を楽しんでもらいたいですね。
――木を切ったらその陰にメロンが生っていた、みたいな細かい発見があって、木を切ったり草を刈ったりするのが楽しいですよね。
武村まさにそういうことです(笑)。
――ちなみに、今回はテント暮らしからスタートして、その後どれくらい増築できるのですか?
三輪増築はテントの状態から4回行うことができます。
――過去に主人公のおじいさんが住んでいたということですが、おじいさんの家などはなくなってしまったのでしょうか?
中野おじいさんの家は、多分シロアリにやられちゃったんでしょうね。
三輪風化して海に流されちゃったとか(笑)。
武村おじいちゃんはもっと自然とたわむれる人だったはずなので、鳥小屋とか牛小屋でいっしょに寝ていたのかもしれませんね。そういう裏設定はないんですか?
中野ないですね(笑)。
――新要素としてクラフトが登場していますが、こちらはどういったシステムになるのですか?
三輪クラフトについては、自分でものを作って、それが形になっていくのが『牧場物語』の根幹にあるおもしろさのひとつだったので、それをさらに発展させて、いろいろなものを作れたら楽しいよね、という話から出てきた要素です。ゲームとしては、開拓のなかで手に入れた素材を使って材料を作り、メーカーと呼ばれる機械で材料から素材を、素材からさらに上位の素材を作って、その上位の素材からアイテムをクラフトしていく、みたいなものですね。牧場を発展させていくシステムにすごくマッチしていると思うので、ものづくりが好きな人はすごく楽しめると思います。
中野ゲームをプレイするなかで、お金ですべてを解決するのではなくて、なるべく自分で手作りできるようにしたいという思いからクラフトを取り入れました。必ずやらないといけない要素ではありませんが、何だかんだ触っちゃうんですよね。
三輪僕なんか牧場の敷地にメーカーが山ほど並んでいますから(笑)。
武村あれをどう並べるかでまた悩むんですよね(笑)。メーカーを使えば収納ボックスも作れるので、まずはそこを目指しつつ進めてもらえれば、気がついたら毎日のルーティンにメーカーでのクラフトも入ってくることもあるかもしれません。
――続いて、本作での農作部分について教えてください。
中野僕としては、農作についてはシリーズのおもしろさを実現したいと思っていたので、そんなに大きく変えようというつもりはありませんでした。
三輪農作は牧場のいちばん大事な要素かなと思っていたんですけど、1マスずつ農作をしていくというのは、細かいぶん自由度が高いけど面倒に感じる可能性もある、諸刃の剣でもあるなと感じていたんですよ。いろいろと考えた結果、過去作にあった肥料や、台風で作物がダメになってしまうなどのストレスにもなる要素は、中野さんとも話し合ってなくしてしまおうと。全体的に複雑になりすぎないように意識して作っています。個人的に本作でいちばんユーザーさんに喜んでもらえるんじゃないかと思っているのは、スプリンクラーですね。これは開発陣からの要望もあって、実装させていただきました。
――スプリンクラーは便利ですよね。かなり活用させてもらっています(笑)。畑での収穫に関しても、収穫すると自動でカバンに入っていきますが、こちらもストレス軽減としての調整でしょうか?
三輪そうですね。過去のユーザーさんのご意見も参考にしつつ、現在のプレイスタイルに合わせて、快適さを意識して調整した部分です。
――今回も料理がありますが、何種類の料理が登場するのでしょうか?
三輪料理にはカテゴリがあって、サラダ17種類、スープが21種類、メインの料理60種類、デザートが38種類、それとその他のカテゴリが39種類、合計で175種類ですね。
――その他のカテゴリはどういった料理があるのでしょうか?
三輪飲み物やジャムなどですね。ゲテモノ料理とかではないです(笑)。
――登場する料理はどのように選定されたのですか?
三輪本作がグローバル展開することは決まっていたので、世界各国の料理をピックアップして、そこから各カテゴリにバランスがよくなるように決めていきました。
中野料理に関しては、中華料理のマーラーザリガニを入れてくれるようにリクエストしましたね。
武村めちゃくちゃリクエストしていましたよね。
三輪そういう無茶振りは中野さんからされました(笑)。
武村マーラーディレクターって呼んでいましたよね(笑)。
――そこまで熱心に、ですか(笑)。料理にはどのような効果があるのでしょうか?
三輪料理は食べることによってキャラクターが一時的に強化されます、強化内容はカテゴリごとに違っていて、サラダは体力の最大値がアップ、スープは体力の消費量を一時的に軽減、メインは体力が大きく回復しますが、満腹になってしまうので連続では食べられなくなる、などですね。でもデザートは別腹なので、いつでも食べられます(笑)。料理を食べるとプレイがよりスムーズに進められると思います。
――料理もたくさん登場しますが、今回はペットなどのどうぶつも多いですよね。
三輪ペットは全部で17種類ですね。イヌやネコが8種類と、オオカミが新しく1種類登場しています。乗り物用のペットとして馬が6種類と、こちらもオオカミが1種類います。
中野野生どうぶつもけっこう種類が多くて、21種類が登場します。
――登場するどうぶつの選定はどのように進められたのでしょうか?
三輪どうぶつ好きのプランナーがいたので、彼に一任しました。やはりグローバル展開ということで、日本らしいどうぶつとグローバルを意識したどうぶつを選んだそうです。イヌに関しては、牧羊犬ということでフロンティアスピリッツを感じられる、力強い種が選ばれていますね。
――皆さんイチ推しのどうぶつはいますか?
中野僕はやっぱり柴ですかね。黒柴もいいですし、茶柴もいいですね。
武村僕はやっぱりウシさんですね。ウシさんは前作の『再会のミネラルタウン』からフォルムを引き継いでいるので、今後もあのフォルムを推していきたいです。『牧場物語』と言えばウシさん、みたいな。
三輪僕はネコ好きなのでネコですかね。でも新しく入ったオオカミも個人的に気に入っています。
――オオカミにも乗れるというのはおもしろいですよね。
三輪どうぶつの選定を行ったプランナーがどうしてもオオカミに乗りたいと言ったので、その要望を受けて乗り物になりました(笑)。
――飼っているペットを出場させたりペットをレンタルしたりすることで、ペットレースにも参加できますよね。こちらは何か勝つために意識することはありますか?
三輪やっぱり仲良し度をちゃんと上げるのは大事ですね。あとはいいタイミングで応援してあげれば、けっこう勝てると思います。
――今回もペットレースのようなミニゲームが用意されていますが、こちらは何種類あるのでしょうか?
三輪ミニゲームはお祭りで遊べるものが4種類、あとは特別な場所で遊べるものが2種類で計6種類ですね。
武村ミニゲームは実装された6種類に限らず、たくさん案を出してくださいましたよね。
三輪本当に、どれを実装したのか忘れそうになるくらい考えました。どれも遊びやすいように作ってあるので、全部楽しんでほしいですね。
世界観の構築やキャラクターの設定で意識したポイント
――今回、ストーリーや世界観を構築する際に意識したテーマはありますか?
中野本作ではオリーブタウンという、ある意味停滞した街があって、それが世界観の中心になっています。ここに主人公が加わることでさまざまなものが動き始めるんですけど、オリーブタウンにどんな人たちが住んでいて、何を考え、何に悩んでいるのか、そういったことを中心に置いています。そのオリーブタウンに主人公が分け入っていき、住人たちと関わっていく。そういう部分を意識しました。
――オリーブタウンにはいろいろな施設がありますが、とくに“博物館”が印象的でした。
三輪博物館には、集めたアイテムを寄贈して飾ることができます。本作いちばんの収集要素で、集めるだけでも楽しいんですけど、寄贈したものは館内にある程度自由に設置することができるので、自分なりの博物館を作ることができます。コレクションをたくさん集めて、何をどこにどんな風に並べようか、と考えることも楽しめると思います。
――街には恋愛の対象となるキャラクターも多数暮らしていますが、各キャラクターを作るうえで意識したことを教えてください。
中野基本的にキャラクターはオリーブタウンに住んでいる人として、こういう人がいるだろう、というところから作っています。各キャラクターについて簡単に触れていくと、まずブリジットは本当に『牧場物語』らしいヒロイン、『牧場物語』のファンタジーな世界観を一身に背負ったヒロインというイメージですね。本当にどうぶつといっしょに生きている女の子であることを意識しました。
――いわゆる正統派ヒロインですね。
中野レイナは都会からやって来た女の子で、ちょっと都会を感じる人として、ほかとは少し違う味わいのキャラクターとして登場させています。リンはオリーブタウンで生まれた子なんですけど、どうぶつ担当のブリジットに対してこの子は植物担当ですね。本当に自然と親しんで生きている女の子で、おじいちゃんを大事にしているすごく心優しい子です。ララもオリーブタウン出身ですが、この子はオリーブタウンの観光業について語らせたいキャラクターですね。オリーブタウンが観光で発展することを望みつつも、オリーブタウンの自然が変わることはそんなに望んでいないんです。
――オリーブタウンが抱える問題を担当するキャラクターでもあるんですね。
中野そうですね。ブレアは僕がいちばん好きなキャラクターなんですけど、都会に飛び出したいんだけど田舎にいないといけない、そういう思いを抱えた女の子が欲しいなと思って作ったキャラクターです。海外ドラマで言うところの、田舎から都会に出た主人公が同窓会で故郷に帰ってきたら、高校でチアガールをやっていた華やかな女の子がずっと田舎で暮らし続けていて、同窓会の受付をやっていたみたいな、そんなイメージですね。誰にも伝わらないんですけど(笑)。
武村伝わらないですね(笑)。
――男性キャラクターについてはいかがでしょうか?
中野デイモンはブリジットの弟なんですけど、鬱屈したところがあって、ブレアに近い設定ですね。ずっと田舎にいて、何かしたいんだけど何もできない。どうぶつに関してはブリジットが最強なので、そこにも少しコンプレックスを抱いています。田舎の街にいる鬱屈して人を寄せ付けない奴、そんなイメージですね。エミリオはオリーブタウンの産業の一角を担う漁業の担当なんですけど、彼は本当に何も考えていなくて、オリーブタウンが発展してもいいし、魚がもっといっぱい取れるようになるといいな、みたいにあっけらかんと考えているんですけど、オリーブタウンがこのまま変わってほしくないとも漠然と考えている。そういう伸び伸びした男の子のイメージです。
――オリーブタウンへのスタンスがそれぞれに違いますね。
中野そうですね。ただイオリに関してはオリーブタウンと関係なく入れたかったキャラクターです。日本で作っているタイトルなので、和風設定のキャラクターが欲しかったんですよ。イオリにはお付きのドウセツというキャラクターもいますし、イオリの恋愛イベントを進めていくことでしか見られないキャラクターもいて、ちょっと特別な立ち位置になっています。基本的にほのぼのした世界観のなかにいるキャラクターなんですけど、イオリにはちょっとだけアクション要素があるというか、危うさ、揺らぎみたいなものを持たせているキャラクターですね。
――個人的にもイオリはプレイしていて気になるキャラクターでした。男性キャラクターは、あとはラルフとジャックですね。
中野ラルフは初期設定だとすごく野性味溢れるというか、ジープを乗り回してクルマの調子が悪いと車体を叩いて動かすような、車内でコーラとハンバーガーを食べて、コーラがこぼれても気にしないような、そんなキャラクターでした。でも最終的には洗練されて、すごくスマートで格好いいキャラクターになりましたね。ジャックは最初に思いついたキャラクターです。街がよくなるといいなと思ってはいるんですけど、自分自身にそんなにやる気はないんですよね。でもみんなからは慕われやすいから、青年団長みたいなポジションに何となく収まっちゃう感じで、本当にオリーブタウンそのものみたいなキャラクターです。
――なるほど。中野さんはブレアがいちばんお好きということでしたが、武村さん、三輪さんのお気に入りのキャラクターは誰ですか?
武村いま挙がった恋愛対象のキャラクターではないんですけど、お姉さま方は全般的に好きですね。
三輪わからないでもないですね(笑)。なんでこの人たちと恋愛できないんだろう、って思うことがあります。
武村エキスパンションで入れたいぐらいですよね(笑)。『牧場物語』で恋愛対象になるキャラクターって、王道な設定の子たちが多くて、個人的にはそこからちょっと逸れた住人たちの個性がすごく豊かなんですよね。
三輪確かに、登場人物が全員個性的ですよね。僕は全員好きですけど、やっぱりストレートにヒロインをしているブリジットみたいな子が好きですね。
――恋愛対象外のキャラクターが個性的というのはプレイしてもすごく感じて、個人的にはクレメンス兄弟やミサキさんが恋愛対象じゃないのがちょっと残念です(笑)。
武村そうですよね。でも本当に、さっき中野が短めにまとめて各キャラクターの設定を話してくれましたけど、ひとりひとり設定がすごく細かく作り込んであるんですよ。モチーフになる俳優さんなどもピックアップしていたので、キャラクターについてはすごくこだわりがあると思います。
――そのあたりの深いお話はぜひ発売後のインタビューでお聞かせください。
中野ミサキさんについて語り始めたら長いですよ(笑)。
――(笑)。同性どうしでも子どもを授かれる大親友の儀があったり、主人公のキャラクターメイキングでも体形や髪型などに性別の縛りがなかったりするのは、やはり時代を考慮されてのことでしょうか?
中野そうですね。時代を考慮していないと言えば嘘になると思います。それとは別に、性別に関係なくパートナーになれるほうが、より『牧場物語』らしい自由度を表現できるのかなと判断しました。大親友の儀は過去作でも実装していたので、取り入れやすかったですね。キャラクターメイキングでの性別の扱いについては、僕としてはそうできたらいいなぐらいの感じだったんですけど、スリーリングスさんのほうでしっかりとシステム立てて考えてくださったので、現在のような綺麗な形で取り入れることができました。
三輪現場のメンバーもそこは意識してがんばってくれました。
武村やっぱりゲーム自体の自由度が高いということもあって、自分がゲームの登場人物として投影されることになるので、なりたい自分になれるというのはすごく大事なことですよね。そこへのこだわりはあったと思います。
三輪時間があったらアバターはもっと作りたかったですね。あと500種類とか(笑)。
――キャラクターといえば、今回は立ち絵がなく、すべて3Dビジュアルで構成されていますが、2Dでなく3Dで、というのは早い段階で決まっていたのですか?
中野企画がスタートした時点では3D、2Dにこだわってはいませんでしたが、さまざまなことを検討した結果、3Dにすることは最初の段階で決まっていました。
――3Dで制作を進めるうえでの苦労はありましたか?
三輪グラフィック面に関しては、最初にプリプロ版(プリプロダクション:試作段階)を作ってマーベラスさんに見ていただいた際に、かなり酷評されたんです。そこからすごく悩んで、最終的には『牧場物語』全体の雰囲気を出すために、柔らかさを感じさせつつ、かつ新しさを感じさせるビジュアルを目指そうということで、水墨画をイメージしたようなシェーダーを入れて、手描き感を出しました。このビジュアルを組み上げるのにはすごく苦労しましたね。でもその結果、先ほどお話に出ていたフォトモードで主観視点にしたときにもしっくりくるというか、それまでに見たことのない『牧場物語』の絵を作り出せたので、開発陣もみんな喜んでいます。
武村フォトモード自体はゲームの肝になるようなものではないのですが、これまで牧場を主観視点で見られることはあまりなかったので、僕はすごく好きなんですよね。
三輪それ以外の苦労で言うと、今回は自由度がかなり高いので、たくさんのものを同時に描画できるようにしないといけないというのも大きな課題のひとつでした。でも自由度は失わせたくなかったので、ハードの限界ギリギリの部分まで描画できるように調整してあります。
――キャラクターとのコミュニケーションも変更されていますよね。これまではそれぞれに好き嫌いがありましたが、今回は嫌いなものがなくなって、普通が最低ラインとなっています。こちらはなぜでしょうか?
中野これはある意味実験的な試みでもあるんですけど、やっぱりユーザーに不利益になるようなことは、ゲーム内でしっかり告知をしないといけないと思うんですよ。キャラクターに嫌いなものがあるというのもフレーバーとしてアリだとは思っているんですけど、嫌いなものをあげると好感度が下がる、このキャラクターはこのアイテムが嫌い、みたいに教えるべきことが増えてしまうんですよね。
――プレイの快適性を考えて設定を外している、と。
中野昔のゲームであればそのへんは言及せず自分で気づいてもらうというのでもよかったんですけど、いまリリースするゲームとして考えたときに、それはいかがなものかなと。そういうローカルルールみたいなものを省くために、今回は嫌いなアイテムは設定していません。
本作から登場する“コロポン”や初めて実装されたシェア機能
――作中にはコロポンというキャラクターが出てきますが、こちらはどういった存在なのでしょうか? 過去作に登場していたコロボックルとはまた別のキャラクターなのでしょうか?
中野そうですね。コロボックル自体は今後もどこかで出てくるとは思うのですが、本作は新しいお客様に訴求していきたいということで、過去作に出てきたキャラクターには敢えて頼らずにゲームを作りたいと思ったんですよね。コロボックルは女神様とセットの存在でもありますが、本作に女神様は出てこないので、自然に考えるとコロボックルも出てこない。でも自然のありようが具現化したようなキャラクターはどうしても必要なので、コロボックルのような存在が生まれてきました。
武村あとは、『牧場物語』って毎回登場人物が変わっていて、『牧場物語』と言えばこのキャラクター、というのがウシさんとかニワトリとか、どうぶつしかいなかったんですよね。なので、そういう象徴的なキャラクターを作りたかったというのも大きいです。ただかわいいだけではなく、いわゆるキモカワ的なキャラクターにしたのも、僕としてはこだわらせてもらった部分です。それもあって僕としてはすごく愛着のあるキャラクターなんですけど、初出の反応はあまりよろしくなかったので、そこはちょっと残念ですね(笑)。
――でもゲームをプレイしていると自然に愛着が湧いてきますよね。
武村噛めば噛むほど、みたいな感じで愛着を持ってもらえるとうれしいですね。のちのシリーズ作品が出たときに、コロポンがいないと寂しいよね、みたいに思ってもらえるようになってほしいです。
――コロポンはさまざまな種類が登場しますが、ゲーム的にはどのような役割を持っているのでしょうか?
三輪マネポン、ツリポンとかいろいろな種類のコロポンが登場するのですが、たとえばツリポンは釣りと結びついていたりしていて、コロポンを発見していけば各要素で恩恵を受けることもできます。
武村あとは単純に、コロポンを探すこと自体も楽しめると思います。たとえば部屋のなかにある岩を全部壊す必要がなくても、岩からコロポンが出てくるんじゃないか、と思って岩を全部割ったりしたくなるんですよ。
――ちなみに、名前が“???”となっているキャラクターがいますが、こちらはどのような存在なのでしょうか?
中野ネタバレになるので細かいことはお話しできないのですが、こちらはコロポンたちと関係のあるキャラクターになっていて、ある種ファンタジー的な要素を持っています。主人公のおじいさんが牧場をやっていたころのお話ともつながりがある、という裏設定も用意しているキャラクターですね。
――裏設定についてはぜひ発売後のインタビューでお聞かせください。
中野ぜひ(笑)。こちらもけっこうこだわった設定になっているので、ゲームでこのキャラクターに興味を持った方はぜひ裏設定のほうも楽しみにしていてください。
――現代のゲームらしく本作にはシェア機能が実装されているとのことですが、こちらはどのようなものになっているのでしょうか?
三輪ロード画面で、ほかのプレイヤーがフォトモードで撮影した写真が表示されるようになります。それによって、その写真を撮ったユーザーが自分の街に観光客としてやってくるんです。ユーザー同士で直接言葉を送ることはできないんですけど、自分なりの表現で、「こんな写真はどうですか」みたいにアップロードしてもらえるんです。「こんな遊びかたがあるのか」、「このレイアウトいいな」みたいに、言葉のない部分、ゲームだけで語れるコミュニケーションツールとなっています。
――いわゆるマルチプレイのような、がっつりとしたオンライン要素を入れることは検討しましたか?
三輪最初のころはオンラインで同時に遊ぶことも考えたのですが、それだと『牧場物語』の大切な部分とはまたちょっと違うジャンルになるな、と思って今回は取り入れませんでした。
ダウンロードコンテンツで牧場生活はますます賑やかに
――ここからはエキスパンションパス、いわゆるダウンロードコンテンツ(以下、DLC)についておうかがいしたいのですが、まずこちらはどういったユーザー層を想定されていますか?
中野DLCを出すこと自体は元々案としてあって、本作を気に入ってもっと深く楽しんでもいいかなと思っている方、『牧場物語』シリーズを気に入ってくださっていて、こういうものがあるなら買おうかな、と思っていただける方に向けて作っています。
――どのような経緯でDLCが導入されることになったのでしょうか?
中野本作が25周年の記念作品になるということで、何か新しい挑戦をしようという話があったんです。DLCについてはさまざまなことを考えていて、そういったプランをバーっと並べて、それを社内で検討してまとめた結果が、今回のエキスパンションパスになっています。
――こちらはどのような内容になっているのでしょうか?
中野まずは主人公が着替えられる衣装のセットと、本編の恋愛対象のキャラクターが着替えてくれる衣装のセット。あとは本編と紐づいた形でプレイできるサブシナリオと、過去作のキャラクターが引っ越してきてマップごと追加されるというものですね。
――サブシナリオなどをプレイするために、何か必要な条件などはありますか?
三輪自由に遊んでいただきたいので、条件などはとくに指定していません。
――あと、DLCのなかにミステリーシナリオというものがありますが、『牧場物語』とミステリーがどのように結びつくのでしょうか?
中野これは僕が入れようと提案したものなのですが、オリーブタウンってすごく個性的なキャラクターがいっぱいいるじゃないですか。これは事件が起きないはずがないなと思って(笑)。ちょうど主人公の助手をしてくれそうな子どものキャラクターもいるので、何か怪奇事件が起きて、主人公と子どもたちで解決していくシナリオがあったらおもしろいんじゃないかな、って考えて。本編ではこういうことはしないんですけど、サブシナリオとしてはすごくおもしろいんじゃないかなと思って取り入れました。
――過去作のキャラクターが引っ越してくるDLCに関してですが、ここで登場するキャラクターはDLCを購入していないと登場しないのでしょうか?
中野そうですね。DLC購入前は登場しません。また、引っ越して来た後も街に住むわけではなく、オリーブタウンの近くに住み着く形になります。
――エキスパンションパスを出すと発表された際、反響も大きかったと思いますが、この反応は予想されていましたか?
中野まったく新しい試みだったので、内容がポジティブになるかネガティブになるかも含めて、反響はまったく予想できませんでした。発表後は本当に大きな反響がありましたし、さまざまなご意見をいただいているんですけど、おおむね期待してくださっているユーザーさんが多いのかな、という印象を持っています。
武村エキスパンションパス自体が実験的なものだったので、僕らも本当にどんな結果になるのか予想がつきませんでした。一般的にこういうゲームならこういうDLCが売れるよね、というセオリーはありましたけど、『牧場物語』はまた形式が違うゲームなので、そういう意味でもわからない部分が多かったんです。でも、25周年記念作品で新しいことをするということでもそうですし、新作の発売までユーザーさんをお待たせしてしまったところもあったので、ファンサービスではないですけど、仮に売れなかったとしてもDLCというものに一度はトライしてみよう、と。
――結果、中野さんもおっしゃっているようにポジティブな反響が多かったと思います。
武村それは本当にうれしかったですね。こんなに受け入れてもらえるんだ、と。じゃあ今後もやろうかな、みたいな(笑)。
――現時点でDLC第6弾までが発表されていますが、反響によってはさらに追加されることもあるのでしょうか?
中野現時点では第6弾までを用意することに必死で、その先のことは考えていなかったのですが、少なくとも反響が大きくて、皆さまが望んでくださるのであれば、何かは考えていきたいですね。
――今後の展開が楽しみですね! そろそろまとめになりますが、ゲーム全体として、とくに手応えを感じている、ユーザーに遊んでほしいポイントを教えてください。
三輪インタビューのなかで何度も言われていますけど、今回はシリーズのなかでもとくに自由度が高くて、ストレスフリーな部分もたくさん作ったので、個人的には手触りのいいタイトルになっていると思っています。開発メンバーでも開拓にハマる人や農作を突き詰める人、クラフトばっかりする人や釣りに熱中する人、住人とのイベントをひたすら進める人など、本当に多種多様な遊びかたをしていて、自由に遊べるようになっています。まずは自分で遊びたいと思ったポイントを遊んでいただいて、その後触っていない部分を進めてみるとかして、自由に楽しんでいただきたいです。
武村僕も同じことを言おうと思っていたんですけど、三輪さんのおっしゃる通り自由度の高さがいちばんのポイントで、『オリーブタウンと希望の大地』というひとつのパッケージになっているタイトルではあるんですけど、プレイする方によって印象が変わると思います。本当に十人十色の感想が出てくるゲームだと思うので、どこを遊んでほしい、というよりは自分の楽しみかたを探して遊んでほしいですね。多分これで中野さんは言うことがなくなったと思います(笑)。
中野ふたりが言っていたことがまさにその通りだと思うのですが、今回は開拓から始まって、開拓を進めることでさまざまな楽しさが見えてくるようになっています。森と親しむもよし、ゴリゴリ伐採していくもよし。とにかく開拓していくと、ここで釣りしたいな、新しい作物が見つかってうれしいな、あそこにいるどうぶつを手に入れたいな、みたいにいろいろなことを感じられるので、自分なりにどうやって森と付き合っていくか、ということを考えながらプレイしていただければなと思います。
――わかりました。では最後に、このインタビューを読んで本作が気になったユーザーや、遊び倒すつもりでいるユーザーに向けてメッセージをお願いします。
中野今回の『牧場物語 オリーブタウンと希望の大地』というタイトルは、ニンテンドースイッチでリリースされる初めての『牧場物語』の完全新作になっています。『3つの里の大切な友だち』から考えるとすごく長いあいだファンの皆さまをお待たせしてしまいましたが、自信を持ってお届けできる作品になったと思います。どうぶつたちはウシさんを筆頭にかわいいですし、本作のキャラクターもすごく個性的な人たちになっているので、この世界で過ごすことを皆さまにも楽しんでいただけると思います。ぜひ一度手に取って、遊んでみてください。
三輪開発陣全員が25周年にふさわしいタイトルになったと自負しているので、本当に少しでも多くの方に手に取っていただいて、遊んでいただきたいです。いまの時代ですから、ぜひさまざまなプレイスタイルの動画をアップロードしていただいて、皆さんの目に触れる機会が増えて、それでまた興味を持つ方が増えてくれればと思います。
武村シリーズ25周年というのはもちろんですが、完全新作としても期間が空いてしまった部分があるので、お待ちいただいたぶんだけ、期待がふくらんでいることと思います。その期待を裏切らないだけの作品になっていますし、ほのぼのまったりと遊ぶこともできる自由度の高いタイトルなので、老若男女、お子様からお年寄りまで楽しんでいただきたいです。このきびしいコロナ禍のなかで、日々ストレスを感じられることも多いと思いますが、せめてこの『牧場物語』の世界のなかではノーストレスで、ひたすらほのぼのとした雰囲気を味わっていただいて、少しでもストレスを緩和させていける、そんなゲームになればいいなと思います。