大手契約のスマホで平均6309円…スマホ利用者の月額通信料金の実情
携帯電話(従来型携帯電話(ガラケー)とスマートフォン)は今や日常生活には欠かせない存在。その携帯電話の普及とともに、利用に対する費用の負担が問題視されている。それでは実際に、携帯電話の利用による費用はどれほどのものなのだろうか。総務省が2021年6月に発表した「通信利用動向調査」(※)の公開値を基に、スマートフォンの月額通信料金の実情を確認する。
次に示すのはスマートフォンを利用している人における、その端末の利用で支払っている通信料金の月額(税別)について、調査結果を基に当方で概算平均値を算出したもの。無回答者を除いた上での計算で、端末代金の分割支払金や、コンテンツ代金は含まれない。
まずはスマートフォンを主要キャリア(NTTドコモ、au、ソフトバンク、ワイモバイル)で利用している人の通信料金。全体平均では6309円となった。
6~12歳における通信料金が安くなるのは従来型携帯電話と同じ理由で、防犯用として利用されていることや、子供向け利用プランを活用しているため。ピークは男性では40代だが20代・30代もほぼ同じ額。一方女性は30代がピーク。平均額は女性より男性の方が高め。
世帯年収別では従来型携帯電話以上に、属性別の差が出ていない。200万円未満がやや低めに見える程度。大体統計上の誤差の範囲で、6000円強が平均というところか。スマートフォンの通信料金に関しては、世帯年収による差異は無いと見てよい。
続いてスマートフォンをMVNOで、いわゆる格安スマホとして利用している人。
平均額は3087円。通常のスマートフォンの平均額となる6309円の半分足らずにとどまっている。格安スマホと呼ばれるだけあり、実際の通信料金も安く抑えられている実情が分かる。
年齢階層別の傾向は見出し難いが、やはり6~12歳では低い値。また世帯年収では傾向のような動きは見出しにくい結果が出ている。
今件の値はあくまでも通信料金のみ。各種コンテンツ利用料は別途のものとなる。利用スタイルによっては、この通信料金の何倍もの支払いをしている人もいるに違いない。
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※通信利用動向調査
2020年分は2020年9月に、「世帯向けは都道府県および都市規模を層化基準とした層化二段無作為抽出法で選ばれた、20歳以上の世帯主がいる世帯・構成員に」「企業向けは公務を除く産業に属する常用雇用者規模100人以上の企業に」対して、郵送あるいはオンラインによる調査票の配布および回収の形式によって行われている。有効回答数はそれぞれ1万7345世帯(4万4035人)、2223企業。各種値には国勢調査や、全国企業の産業や規模の分布に従ったウェイトバックが行われている。
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