独占取材!世界EV戦争勃発…「ホンダ」はどうする?
独占取材!世界EV戦争勃発…「ホンダ」はどうする?
今回のテーマは「独占!ホンダの生きる道~『脱炭素』との戦い2」。脱炭素の流れが強まる中、日本を代表するメーカーの一つ、「ホンダ」を長期独占取材! 自動車産業激動の時代を生き抜く新たな闘いを追った。
EV大国・中国で始まった!ホンダの新型EV開発
ホンダは2021年をもってF1から撤退。その最後となるレース「F1世界選手権 最終戦」が12月12日にアブダビで開かれた。栃木県さくら市の「本田技術研究所」では、深夜、ホンダの三部敏宏社長はじめ社員がレースの行方を見届ける。序盤から厳しい展開に静まり返るが、ラスト一週で奇跡が起こる・・・。
「ホンダ」三部敏宏社長
F1撤退から遡ること8ヵ月前、ホンダは日本の自動車メーカーとして初めて、2040年にガソリンエンジン車の販売をやめ、電気自動車(EV)と燃料電池車(FCV)に絞ると宣言した。ホンダの次世代を担う「燃料電池車」の開発現場には、F1技術者を続々投入し開発スピードを加速させる。いま世界の自動車メーカーは「テスラ」など新興企業のみならず「鴻海精密工業」など異業種も続々と参入し、開発競争が激化している。
中国・上海では、EVなどの新エネルギー車を示す「緑ナンバー」の車が増加
中国・上海では、EVなどの新エネルギー車を示す「緑ナンバー」の車が増加。ガソリン車用の「青ナンバー」は180万円ほどの費用がかかりオークション制なのに対し、「緑ナンバー」は無料で政府から貰えるためだ。EV市場が本格的な普及期に入った中国には、携帯電話のバッテリーからスタートした「BYD」やIT企業の経営者が立ち上げた「小鵬(シャオペン)」など、電気自動車メーカーだけでも約300社あると言われている。医療関連の会社を経営する王さん(34)の新車は、新興メーカー「NIO(ニオ)」の電気自動車。以前は「ボルボ」のガソリン車に乗っていた。ニオは2014年創業ながらすでにヨーロッパに進出し、高級ブランドとして名を売り、その先進性から「中国のテスラ」とも呼ばれている。
ニオは電池交換式のスタンドをすでに国内700ヵ所以上に整備
電気自動車が増え続ける中国では、充電スタンドの混雑が問題になっているが、ニオは電池交換式のスタンドをすでに国内700ヵ所以上に整備。今後はさらに増やしていく予定だ。