「IQOS ILUMA」デビュー、吸い心地は現行IQOSと変わらずクリーニングレスがうれしい
IQOS ILUMA PRIMEとIQOS ILUMA、TEREAスティック、オプション類
IQOS ILUMAのデバイスには、スタンダードモデルの「IQOS ILUMA」(8,980円)と、フラッグシップモデルの「IQOS ILUMA PRIME(プライム)」(12,980円)の2種類があります。発売は9月2日で、IQOSオンラインストアとIQOS LINE 公式アカウントでは予約を受付中。また、全国9店舗のIQOSストア(※)と、期間限定ポップアップストアのIQOS ILUMA Lab渋谷では、8月18日から先行販売されています。
※全国9店舗のIQOSストア:札幌、仙台、原宿、銀座、名古屋、梅田、心斎橋、広島、福岡
IQOS ILUMA用のたばこスティック「TEREA(テリア)スティック」は、現行IQOSのヒートスティックと同じ20本入り・550円です。TEREAスティックは現行IQOSでは使えず、現行IQOS用のヒートスティックもIQOS ILUMAでは使えません。TEREAスティックのラインナップは、最初から以下の11種類が登場します。
■レギュラーリッチ・レギュラー:深みのある強い味わいレギュラー:濃厚で豊かな味わいスムース・レギュラー:深みのある豊かな味わいバランスド・レギュラー:まろやかさとシャープな味わい■メンソールブラック・メンソール:強冷・強メンソールメンソール:深みのある爽快感ミント:バランスのとれた爽やかな味わい■フレーバー系メンソールパープル・メンソール:芳醇な香りと艶やかな爽快感イエロー・メンソール:柑橘系の爽快感トロピカル・メンソール:エキゾチックな爽快感ブライト・メンソール:グリーンフルーツの爽快感
掃除がいらなくなった新型IQOS
新型となるIQOS ILUMAは、独自の「スマートコア・インダクション・システム」を導入。IQOSとして初めて、ホルダー(たばこスティックを挿す加熱器)の内部に加熱用ブレードがない構造となっています。
TEREAスティックの内部には金属の小さなプレートが入っており、ホルダーからの電気によってこのプレートが発熱し、TEREAスティック(たばこ葉)を芯から加熱する仕組みです。TEREAスティックはフィルター部分を除いて紙で包まれているので、吸い終わった後に「カス」が出ません。もちろん、加熱中や使用中に火も煙も出ません。現行IQOSと比べて、ニオイも少ないとしています。
従来のIQOSは、ホルターの中が徐々に汚れていき、たばこ葉のカスもくっつくので、消耗品のアルコール綿棒などを使ってメンテナンスが必要でした。また、がんこなカスを取ろうとして、細いドライバーのような物でがりごり削っていると、ホルダーの加熱ブレードを折ってしまうことも……。私はこれで3本のIQOSホルダーを壊しました。ほぼメンテナンスフリーとなったIQOS ILUMA、ユーザーとしてはうれしい限りです。
日本で加熱式たばこという新しいジャンルを開拓したIQOSですが、メンテナンスの必要性や破損・故障のリスクはなくせないものか――というユーザーの声は多かったそうです。そこで開発されたのが、今回のIQOS ILUMAというわけ。
ちなみに、金属片が入ったTEREAスティックは、燃えるゴミ? 燃えないゴミ? 発表会の会場で聞いてみたところ、原則としては自治体の分別基準に従ってほしいとのことでした。現在は「9割ルール(※)」で運用している自治体が多いので、IQOS ILUMAのたばこスティックは燃えるゴミとして捨てていい場合がほとんどでしょう。
※9割ルール:全体の9割が燃える素材で、燃えない素材は1割くらいのゴミは、可燃ゴミとして出していいというもの。
オートスタート・オートストップが便利
スタンダードモデルのIQOS ILUMAは、IQOS 3 Duoと同じようなかたち。フラッグシップモデルのIQOS ILUMA PRIMEは、アルミ製の本体やラップカバーを採用した上質な作りです。いずれもビビッド系、ポップ系のカラバリを多くそろえるほか、パーツ交換で柔軟な色彩カスタマイスが楽しめます。
ホルダーを充電するポケットチャージャーの本体サイズ・重さは、IQOS ILUMAが幅47×奥行き23.4×高さ121.5mm・116.5g、IQOS ILUMA PRIMEが幅44.7×奥行き22.2×高さ117.2mm・141gです。ホルダーは共通で、直径14.5×長さ101mm・30.5gとなります。
使う上での基本仕様も共通。ホルダーは2回連続で使えて、1回の使用は6分間または「14吸い」の早いほう。1回分の充電は約1分50秒、2回分をまとめて充電する場合は約5分15秒です。ホルダーの充電サイクルは20回ごと、チャージャーの充電時間は約135分となっています。
新機能は大きく3つ。1つめの「オートスタート・オートストップ」は、ホルダーにTEREAを挿すと自動で加熱スタート、TEREAを抜くと自動で加熱ストップする機能です。現行IQOSのようにホルダーのボタンを長押しする必要がなく、これは便利。
2つめの「スマートジェスチャー リフトアップ」は、ホルダーを使っていないとき手に持って手前に傾けると、ホルダー本体のライトが点灯してあと何回使えるか(1回または2回)を教えてくれる機能です。個人的にはそれほど使う場面が思い浮かびませんが、使用ペースが速いときなどは重宝するかもしれません。
3つめの「スマートジェスチャー ダブルタップ」は、使用中のホルダーを軽く2回タップすると、バイブレーションによって残りの使用時間を教えてくれる機能。25%きざみの4段階です。
吸った感じは現行IQOSとほぼ同じ
現行IQOSユーザーの私、普段はだいたいメンソールを吸ってます。というわけで、まずはIQOS ILUMAでもメンソールを試してみました。吸うときの引っかかりというか抵抗力が適度にあって、メンソールの味も現行IQOSとだいたい同じ。吸った感覚は現行IQOSとほとんど変わりません。
続いてレギュラーを。こちらもメンソールと同様です。レギュラーの説明には「濃厚で豊かな味わい」とあって、濃厚かどうかは人それぞれだと思いますが、現行IQOSでレギュラーを吸っている人も違和感なくIQOS ILUMAへ移行できるのではないでしょうか。
先述のように、現行IQOSは掃除が必要な点と加熱ブレードが折れやすい点(そして少ないとはいえニオイも)が弱点といえば弱点でした。これらを解決した新型のIQOS ILUMAは、吸った感覚と味は現行IQOSとほぼ一緒ながら、使い勝手は大きく進化しています。デバイスの価格がちょっと高い気はしますが、ユーザー登録と会員向け割り引きプログラムなどを利用すれば、多少なりとも安く、ユーザーによっては大幅に安く買えるでしょう。IQOSユーザーだけでなく、愛煙家はぜひ注目してみてください。