異常検知AIのアダコテック、”少ないデータで異常を検知し、判断理由を見える化する”異常検出アルゴリズムに関する国際的な特許を取得
■アダコテックについて アダコテックは、国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下、産総研)が開発した「HLAC(エイチラック)特徴抽出法」を用いた画像解析技術を軸に、従来よりも効率的な異常検知を可能とする外観検査ソフトウェアを提供しているテクノロジーカンパニーです。これまでの実績としては、大手自動車部品メーカーをはじめとする複数社の製造業の実ラインに導入するなど、自動車業界を中心に技術の実用を進めています。■特許概要特許番号:第6903142号発明の名称:異常検出装置、異常検出方法及びプログラム特許取得日:2021年6月24日■特許の内容 今回特許を取得したのは、少ない枚数の不良品画像を有効活用して説明性の高い検査を実現する技術です。従来の異常検知技術では「ヒートマップ」という形で欠陥部分を図示していましたが、異常(不良品)と誤報(良品だが、異常を過分に検出している)の判断理由が解りにくいという問題がありました。アダコテックの技術では前処理画像やヒートマップ情報に加えて、特徴の傾向を2次元平面上(異常判別平面)で可視化します。
これにより説明性が高まり、より精度の高い検査が実現可能となります。
ヒートマップだけでは違いが解らない、”欠陥”(赤で図示)と”位置ずれによる誤報”(青で図示)の違いが「異常判別平面」により解釈可能となる
■今後の展開 今回は日本及び米国での特許取得でしたが、さらに欧州、中国、インドにおいても現在同様の特許を出願中です。アダコテックは各国での特許成立を目指すとともに、今回の特許取得を機に国内外の製造業への実ライン導入をさらに加速していきます。そして検品・検査の自動化を普及していくことで製造現場における生産性向上に技術で貢献し、「モノづくりの進化と革新を支える」というビジョンの実現に向けて推進してまいります。※1HLAC特徴抽出法とは:画像の解析や認識等に用いられる認識精度に優れた汎用かつ高速な特徴抽出法。検査対象の形状や大きさを計算する際、複雑な処理を行うDeep Learning技術とは対照的に、画素値(各画素の色の濃淡や明るさを表す値)を積和演算するのみで算出可能なので、市販PCで瞬時に計算できる。また、位置不変性(認識対象の位置が変わっていても同じものだと認識できること)及び、加法性(対象が2つある場合にそれぞれの特徴の和が全体の特徴となること)という特性から、画像のなかで同じものを表す領域の境界線を見つける必要がないことや(セグメンテーションフリー)、画像に複数の異常が発生した場合も個別に特徴を認識することができるといった、画像認識にとって好ましい性質を備えた特徴抽出法である。会社名:株式会社アダコテック設立: 2012年3月所在地:東京都千代田区神田小川町3-28-5 axle御茶ノ水302代表:代表取締役 河邑 亮太資本金:1億円(資本準備金含まず)サービス内容:製品検査・検品の自動化URL:https://adacotech.co.jp/service