いざというときに身を守れる「見えないバリア」って可能なの? どうしたらできる?
どんな攻撃もはね返せるバリア、欲しい。
地球外生命体の襲来とか自然災害とか世界征服を狙う悪人の攻撃とか、人類を脅かすシナリオはいろいろありますが、そんなもしものときにわれわれはどう身を守ればいいでしょうか? SFの世界だと、何らかの結界というか「バリア」みたいなものを張るのが正解です。ミサイルを弾き飛ばすにしても、町を津波から守るにしても、はたまた単なる芸としても、強力なバリアを張れれば便利です。
でも、その方面の研究をちらっと見てみても、実際にバリア的なものを本気で開発している人はいないようです。これだけ科学が発達したように見える21世紀にあって、バリアは未だにフィクションの産物でしかありません。誰かがどうにかすべきじゃないでしょうか? そこでこの記事では、バリアって本当に存在し得るのか、専門家に聞いてみました。
グラフェンが使えるかも?
『The Physics of Superheroes and The Physics of Everyday Things(直訳:スーパーヒーローの物理学と、日常の物事の物理学)』の著者であり、ミネソタ大学の物理学教授であるJames Kakalios氏は、以下のように前向きに語ってくれました。
どんな力で成り立つのか?
一方サウスウェスタン・ルイジアナ大学の物理学准教授、Rhett Allain氏は、そんなに楽観的じゃありません。彼はバリアが成立する難しさをこんな風に説明してくれました。
やはり何らかの電磁気力、はたまた…?
コーネル大学物理学教授のThomas Hartman氏も、自然界の4つの力を解説して電磁気力に注目しつつ、さらにまったく新しい力があり得るかも、と示唆しています。
そんなわけで、われわれが本当に「バリア!」って叫んで身を守れるまでにはもう少し時間がかかりそうです。でも少なくとも、専門家も絶対ムリとは言ってないことがわかって、ちょっと希望が持てた気がしますね。
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