最新電動スクーター BMW CE 04へ試乗 42psで航続120km スリムで軽快な走り
制約から開放された斬新なスタイリング
BMWは2014年のC-エボリューションで、電動スクーターの幕を開いた。そして2022年、未来的なCE 04で次のステージへ進もうとしている。
近年のBMWはクルマの電動化に意欲的だが、この電動スクーターもその技術を利用している。駆動用バッテリーは、自社の純EV用を小型化したものだという。
それにより開発コストを抑え、KTMやドゥカティなどライバルメーカーへ先行するかたちで新モデルの投入を可能としている。信頼性や安全性も担保できる。
CE 04で一番の話題となるのが、その見た目。従来のバイクとは異なり、エンジンの搭載位置や排気系統の取り回しから開放されることを最大限に活かし、斬新なスタイリグが与えられた。
実際、ネット上には賛否両論、様々な反応が見られる。BMWのデザイナーが意図したとおりだろう。
筆者はスペイン・バルセロナで開かれた試乗イベントで、終日観察することができたが、かなり好きだと感じた。大胆なカタチではあるが、写真で見るより実物の方が遥かにカッコいい。
見た目だけでなくCE 04は、実用的で乗りやすいスクーターでもある。0%から100%までの充電に要する時間は、英国家庭の一般的なコンセントで4時間20分。英国では850ポンド(約13万円)のオプションとなる急速充電器なら、1時間40分で完了できる。
一般的な条件として、20%から80%までなら急速充電器で45分。通常のコンセントでも、1時間40分で済むという。
最高出力42ps 最高速度120km/h
CE 04の駆動用モーターの最高出力は、42ps/4900rpm。最高速度は120km/hがうたわれる。0-50km/hの加速時間は2.6秒で、0-100km/hも9.1秒でこなす。
クルマのドライビングモードに相当する、ライディングモードは3種類。ロードとレイン、エコだ。さらにダイナミック・パッケージのオプションを追加すれば、ダイナミック・モードも選べる。このオプションには、アダプティブ・ヘッドライトも付いてくる。
ABSとトラクション・コントロールは標準装備。コーナリング中に内側へハングオンするような場面でも、それらが介入しライダーを守ってくれる。
一般的なエンジン・スクーターの場合、シートは開閉式で、その下に収納スペースがある。反面、CE 04のシートは固定式。シート下の収納スペースは横から開閉でき、ヘルメットやグローブをしまえる。携帯電話用の、防滴加工された小物入れもある。
充電ソケットは車体の右側。シート下の収納スペースと携帯電話用の小物入れ、イグニッションは、ともにキーレス仕様。ライダーがキーを持ってバイクから離れると、自動でロックが掛かる。
メーターパネルは、10.25インチのフルカラー・モニター。コネクティビティに対応し、ナビゲーションも表示できる。キーを身につけてCE 04に跨がれば、自動的にシステムオン。モニターが「Ready」状態になり、後はスロットルをひねるだけ。
操縦方法は基本的に従来の大型スクーターと同じ。ただし、極めて静かだ。
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