最高額は5万8000円!有観客が決定したZOZO CHAMPIONSHIPの観戦チケットはなぜ高額?
日本男子ツアーは異なるPGAツアーの収益規模
ウッズの出場など話題が多く争奪戦となった2019年のチケット
2019年10月に日本で初開催されたPGAツアー(米国男子ツアー)公式戦のZOZO CHAMPIONSHIP。20年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で米国開催となりましたが、21年は再び日本を舞台にすることが決まりました。10月21~24日に千葉県のアコーディア・ゴルフ習志野カントリークラブで行われます。2019年ZOZO CHAMPIONSHIPとアースモンダミンを制した菊地絵理香を見る 9月30日に全都道府県で緊急事態宣言が解除されたことにより、有観客で開催されることも発表されました。4月のマスターズで日本人男子選手として、初めて海外メジャー制覇を果たした松山英樹が出場することもあり、観戦チケットは争奪戦になることが予想されます。 日本のゴルフファンにとって驚くのは観戦チケットの価格です。最も安価な価格帯の「1-Dayチケット」で初日1万8500円、2日目1万8500円、3日目2万1500円、最終日2万5000円。最も高価な価格帯の「フロントローシート」だと初日4万5500円、2日目4万5500円、3日目5万2500円、最終日5万8000円になります(いずれも税込)。 大会前週に開催される国内メジャートーナメントの日本オープンゴルフ選手権の観戦チケットは初日から最終日までの4枚綴りで1万2000円(税込)。1日あたり3000円です。 日本のゴルフトーナメントの観戦チケットの相場は1日3000~5000円で、13年に女子ツアーのアース・モンダミンカップが会場内の飲食無料の観戦チケットを1日1万円で販売したところ、高すぎるという声が殺到しましたが、それをはるかに上回る価格帯です。 PGAツアーの観戦チケットはなぜこれほど高額なのでしょうか。それは世界のトップ選手たちにとって魅力ある戦いの舞台を提供する努力を続け、世界最高峰ツアーとして確固たる地位を築いたからです。 日本のバブル期の1990年前後、PGAツアーと日本男子ツアーの賞金総額はほぼ同じでした。しかし日本のバブルが崩壊し、PGAツアーで96年にタイガー・ウッズというスーパースターが出現すると、その差は一気に広がりました。今のPGAツアーは日本男子ツアーの10倍以上の規模に拡大しています。 ZOZO CHAMPIONSHIPが賞金総額995万ドル(約11億円)で開催されるのに対し、日本オープンは賞金総額2億1000万円です。しかもZOZO CHAMPIONSHIPは決して高額賞金大会ではなく、昨シーズンの最高賞金総額はザ・プレーヤーズ選手権の1500万ドル(約16億5000万円)でした。観戦チケットの相場が日本の10倍以上でも不思議はないのです。