1月のコアCPIは前年比プラス0.2%、携帯電話料金の引き下げによる影響を除くとプラス1.7%程度
18日に1月の全国消費者物価指数が発表された。総合指数は前年同月比でプラス0.5%、日銀の物価目標となっている生鮮食品を除く総合指数は前年同月比でプラス0.2%、 生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数は前年同月比でマイナス1.1%となった。
前年同月比でみるとコアは12月のプラス0.5%からプラス0.2%と上昇幅が縮小した。これは主に宿泊料が割り引きされていたGoToトラベル停止の反動で押し上げに寄与していた部分(約0.3ポイント)が剥落したことによるもの。
品目別に見ると、原油高の影響などを受けてエネルギー全体で17.9%の上昇となった。エネルギー関連品目の値上げだけで指数を1.23ポイント押し上げた。
電気代は15.9%上がり、都市ガス代は17.8%、灯油は33.4%それぞれ上がった。
原油先物価格は上昇が続いており、電気代とガス料金は今後も値上がりが続くことが予想される。
反対に通信料(携帯電話)がマイナス53.6%となっており、指数を1.47%ほど押し下げている。
単純に通信料のマイナス要因を除くと前年比プラス1.7%程度となる。携帯電話料金の引き下げによる影響は4月以降、数字上でなくなってくる。
生鮮食品を除く食料は1.1%上昇した。調理カレーが12.3%、牛丼が9.0%上がっていたが、食料品等の値上げはこれからが本格的となる。
今後新型コロナウイルスの感染拡大が収まってくれば、GoToトラベルが再開されるなどの可能性もある。しかし、すでに足下は通信料のマイナス要因を除くと前年比プラス1.7%程度となっており、それが剥落する4月以降は、食料品の値上げなども影響し、コアCPIでの2%という日銀による物価安定の目標に限りなく接近していることもたしかではなかろうか。