ニュース EV版ジュリアも「イーグルF1スーパースポーツ」 グッドイヤーが日本発売へ
EVレースに供給、最高峰スポーツタイヤ
ピュアETCRのマシンが履くのはイーグルF1スーパースポーツ。GOODYEARのデカールがマシンを飾る。ピュアETCRは、今シーズンからFIA格式の「eツーリングカー・ワールドカップ」に生まれ変わる。
フォーミュラEに続くフルEVのレースとして誕生したのが「ピュアETCR」だ。フル電動のツーリングカーによるチャンピオンシップのことで、昨シーズンはアルファ・ロメオ・ジュリアETCR(もちろんEV)、AUTOCARでもおなじみのセアト・クプラ、ヒュンダイ・ヴェロスターNが参戦していた。【写真】ピュアETCRを争う電動ツーリングカー【イーグルF1スーパースポーツ装着】 (14枚)まだまだマシンの台数は少ないが、箱車レースならではの激しい争いが見もの。今シーズンは、「FIA eツーリングカー・ワールドカップ」と名を改めて、アジアでも開催される。このシリーズの全チームにタイヤを供給しているのがグッドイヤー。銘柄はイーグルF1スーパースポーツだ。同社のスポーツタイヤ、イーグル・シリーズの最高峰となり、3月から日本でも販売される。開発はグッドイヤーの欧州部門が担当しており、前述のピュアETCRには、高性能EV向けに設計されたビスポーク・バージョンを供給してきた。
ドライからウェットまで 4つの技術
「イーグルF1スーパースポーツ」とコンフォート系タイヤ「エフィシェントグリップ・パフォーマンス2」の報道向け発表会に登壇した日本グッドイヤーの金原雄次郎 代表取締役社長と商品企画部 岸宗弘部長。
「通常走行からサーキットまでこなす(日本グッドイヤー商品企画部 岸宗弘部長)」というイーグルF1スーパースポーツには、4つの技術トピックがある。ドライ走行を支えるのが、トレッドの両脇寄りに陣取るアウターセクション。ショルダー部の剛性が高く、安定性に寄与する。トレッドのセンター部分は3つのリブによってウェットコンディションに対応。コーナリング時に大きな負荷がかかるタイヤ外側のショルダーには、大きなブロックを配置。これによって接地面積を広げ、アグレッシブなコーナリングを実現する。ハイスピード走行の性能を高めるのが、「アラミド」と「ナイロン素材」を混紡した高剛性オーバーレイヤー。遠心力が高まる高速域で、トレッドが浮き上がろうとするのを抑制し、全速度域で接地形状を安定させる。これにより、低速~高速まで接地面を広く保つことができ、操縦安定性をアップしている。また、サイドウォールの強化も見逃せない。高剛性のカーカス素材をトレッド面まで巻き上げてプロファイル形状を保つことで、路面からの情報をダイレクトに伝えるほか、シャープなハンドリングを実現している。こうしたテクノロジーにより、イーグルF1アシンメトリック5と比べて、ラップタイムを1.7%短縮したという記録が高性能ぶりを物語る。
次ページは:20サイズを発売へ 18~21インチ最終更新:AUTOCAR JAPAN