冷えたスマホの電池残量はウソをつく バッテリーが寒さに弱い理由
バッテリーが寒さに弱いのはなぜなのか
ハンク・グリーン氏:バッテリーというものは、寒くなると、調子が悪くなるものです。気温の低い所にいるあなたならお分かりなのではないでしょうか。車のエンジンがかかりにくかったり、また、凍える寒さの駅構内で携帯のバッテリーの減りの激しさが実感できるでしょうから。
しかしながら、これはバッテリーに原因があるというわけではありません。バッテリーが技術的に問題があるのではなく、化学的な問題で、問題解決は容易ではないのです。
電池は、何かに繋がれている時にワイヤー内で電子の移動を行うものだとされていますが、単に負電荷を持つ電子が入っている巨大なバケツに過ぎない、というわけではないのです。
もともとは中性原子、もしくは分子だったものが、電池内の化学反応によって放出されるのですが、その結果、電子がワイヤーを通過し、電池の反対側に存在する正電気と出会います。その働きにより作り出された電流があなたの持っている物の糧となるのです。
電池の種類によって化学反応は違うものの、電池における働きはおおむねこの通りです。
そして、周りの熱さにもよります。気温というものは熱量の尺度です。分子レベルでは、熱量は多くの動きを表していて、粒子がそこら中をせわしなく動いている状態なのです。
気温が高いということは、分子の動きが活発であることを表していますので、より多くの微粒子が互いにぶつかり合いながら化学反応を頻発させていることになるのです。