CVRアップへの最短距離はエントリーフォームの最適化にあり。スマホの画面サイズを意識せよ!
特にスマホサイトにおいて、エントリーフォームの最適化(EFO/Entry Form Optimization)を行うことは、離脱率を下げ、CVRアップを実現するために欠かせない施策の1つなのです。
エントリーフォームの最適化 3つのポイント
エントリーフォームを最適化の代表例は次の3つです。
① 入力欄の最適化② エラー表現の最適化③ 導線を明確にするあるサイトにおけるEFO事例
ある健康食品のスマホサイトで、フォームからの離脱率が20%改善し、最終的にCVRが150%アップしたエントリーフォーム最適化の事例をご紹介します。この健康食品のスマホサイトを利用するメインのユーザーは50代女性。新規ユーザーとリピーターが約半数ずつという利用状況でした。
エントリーフォームのステップとしては、
① 買い物かごに入れる② ログインor画面③ ユーザー情報の入力④ 入力情報の確認⑤ 購入完了
という流れです。この中で、②ログインor画面から ③ユーザー情報の入力のステップで、50%のユーザーが離脱していることがわかりました。④に進むためには、リピーターの方は「ログインする」、新規会員の方は「する」のいずれかを選択する必要がありますが、そこでつまずいていたのです。
「誘導がわかりづらいのでは?」と考え、ファーストビュー内に入れる情報を精査することにしました。まずはユーザーのファーストビューに入る画面のサイズがどれくらいなのかを、Google Analyticsの「画面の解像度」で調べました。
その結果、上位4つで80%以上を占めていることがわかり、「縦640pxまでをファーストビュー」と定義して、2回のステップに分けて改修を行いました。
1つ目が電話番号ボタンの削除。電話でも注文できるように、ヘッダー部分に電話番号ボタンを入れていましたが、そのボタン経由での売上はほとんどないとわかり、削除しました。それによって、離脱率は12%改善しました。
次により情報を簡略化し、ファーストビュー内に「ログインする」「する」の2つのボタンが入るようにしました。ユーザーがスクロールすることなく、どちらかを選択できるようにしたのです。それにより、離脱率がさらに8%改善し、最終的なCVRも150%アップするという結果につながりました。
家族や友人に使ってみてもらおう
CVRアップというと、商品を買い物かごに入れてもらうためのコンテンツばかりに注力しがちですが、ECサイトではこのエントリーフォームの最適化がCVRに大きく影響することがわかります。一度あなたのECサイトのエントリーフォームをご家族やお友達などに使ってもらい、どこでつまずいているかを調査してみてください。
カートにより制限があり、改善できる内容が限られる場合もありますが、ストレスなくスムーズにお買い物ができるエントリーフォームにすることが、CVRアップへの最短距離です。ぜひ、この機会に本気でエントリーフォームの最適化に取り組んでください。
◇◇◇次回の本気シリーズからは「Webでの接客のあり方を本気で考える」をテーマにお送りします。まずは導入編として、ECサイトにおける接客、いわゆる「おもてなし」がなぜ重要なのかを“本気で”考えたいと思います。次回もお楽しみに。