気になる中古ルノーが70万円台!しかしその総額は…突きつけられた諸経費込の乗り出し価格はいくら?【東京でクルマ買っちゃいました日記 第4回テレビ電話営業編】
■テレビ電話で商談! 車両本体価格70万円というかなりお得な価格にノリノリになっていたのですが、しかし…
こんにちは、クルマのことはまるで知らないくせに東京で駐車場を借りてしまい、勢い余って輸入車を追い求めることとなったライターの半澤です。
前回まで読んでいただいた方は薄々感づいていただいているかと思いますが、半澤という男は今…迷走しております。
ルノー「トゥインゴ」、しかもブルードラジェという聞き慣れないカラーまで心に決めかけたのに、こちらの要求に全く応えてくれなかった営業マンに、国産の軽自動車と古い100万円のベンツを勧められげんなり。
ボクはこれを「100万円ベンツ事件」と呼び、今もけっこう根に持っています。
しかも腹立たしいのはその営業マン、以後も電話営業をかけてくるのですよ。恐ろしや恐ろしや。1700ccのベンツがいくらおすすめでも買わんよ、欲しいのは900ccだからさ。
と、こんな感じでクルマ探しは早くも暗礁に乗り上げています。
それでも、クルマを買わないわけにはいきません。実家から借りてきたミラ・ジーノを返却する日が徐々に迫ってきているのです。
東京のど真ん中で駐車場を借りて空にしておく…そんな人生最大のムダ使いだけはしたくない! その一心でクルマ探しを継続しております(なんかモチベーションが間違っている気がしなくもないですが)。
それで調べていてわかったのですが、今の時代、テレビ電話でクルマの商談ができるサービスがたくさんあるのですね。もちろん現地に行って乗って触って、自分の目で確認できるのが一番なのだけど、こんなご時世なのでリモートで商談できるのはうれしい。
ということで今回はテレビ電話商談に挑戦します!
探してみると、名古屋にある中古車チェーンにボクが気になっているルノーのクルマがありました。前回まで買う気満々だった「トゥインゴ」よりワンサイズ大きい「ルーテシア」があったのです。
このクルマは輸入車に全く詳しくないボクも名前を聞いたことがありました。フランスで一番売れているコンパクトカーで1200cc。第2話で「排気量」に取り憑かれたボクにとっても許容範囲と言えましょう。
「トゥインゴ」よりも国内にたくさん出回っていることもあり価格もお得なものが多い印象でした。車両本体価格100万円以下、というボクの予算感でも可能性を感じます。
そして2021年、もっとも興奮した映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の冒頭、パリ復旧編にも登場したクルマでもあります(いきなりオタク感を出してすいません、でもこれは結構重要!)。しかも名古屋のルーテシアはなんと本体価格70万円台! これは連載4回目にしてついに購入してしまうかも!
早速店に連絡し、リモート商談の日取りを相談。担当営業の方も決まりいよいよ本気度が高まります。そしてこの営業と話しているうちに、さらにテンションが上がることに。彼はこっそりこんな話をしてくれたのです。
「実はお問い合わせいただいたクルマのほかに、おすすめのルーテシアがございます。こちらはすでにご注文したいという方がいらっしゃるのですが…もし半澤様が気に入ってくださるようでしたら、そちらの方には違うクルマを紹介しようかとも考えています」。
え、そんなこと言っていいの? 裏取引の暗い密室に通されたような緊張感に戸惑いましたが、どうやら新たに提案してくれたクルマの方がクラスが上&カーナビ付きで状態も良好ということでした。
なるほど、それは気になってしまうじゃないか。ということで「ルーテシア」2台を候補にしつつ、リモート商談することになりました。
いざ、テレビ電話の日、さぞかし立派な中継システムでテレビ電話をするのかと思いきや「LINEのIDを教えてください」とのこと。そりゃあ確かに一番ラクで便利だけど、面識ほぼゼロの営業マンと直でLINEでつながるのはさすがにちょっとドキドキするなあ。まあ無料だしね。
ということで、知らないおっさん同士が遠距離でLINEを交換し営業がスタート。自己紹介もそこそこに念願の「ルーテシア」を拝見させていただきます。
「最初にお問い合わせいただきました平成28年式のルーテシア ゼンのブルー。本体価格は77万8000円。正直、傷もなくてかなりキレイです。走行距離1万5000kmというのも良いですね」。
おおっ、ピカピカやないか。1万5000kmしか走っていないというのも魅力的に思えました。
「そしてこちらが先日、追加で提案させていただいた別のルーテシアです。こちらは平成26年式、5年前のモデルですが、インテンスと言ってゼンよりランクが高く走行距離2万1000kmとまだまだ新しいです。車両価格は70万円程度とかなりお得ですね」。
なんとなんと、それは安い!しかも真っ赤で、これぞ輸入車という美しさでした。営業の方も丁寧にクルマを写してくれて好印象。これはもしかすると、買ってしまうかも…。今日、ボクは大人になるのかも…。心臓の音が高鳴ります。
「ありがとうございました、後ほど詳細の入った見積もり書をお送りしますので、ご確認いただきたく。こちら赤のインテンスの方はほかのお客さまもご興味をお持ちのものですので、なるべく早くご検討いただきたいです」。
OK、はいはい、もうボク決めちゃうっすよ…このときはそう思っていたのです。
しかし、見積もり書を見てがっかり。あまりにつらい現実を思い知らされることなりました。そう、とても高額の諸経費がかかるという現実。
車検などに金がかかることは知っていたし、覚悟をしていたつもりでしたが、さすがにビビりました。ネットで見て心惹かれた「ルーテシア ゼン」は諸経費込みだと約145万円(税込)、赤い輸入車「ルーテシア インテンス」は諸経費込みだと約137万円(税込)という見積もりでした。
いやあ、別にこれはお得なのだとは思うのですよ。普通に考えればね。
自動車税や自賠責保険料なども入っているのはわかるけれど、もろもろの諸費用でこんなに跳ね上がるものなの? さすがに即答はムリですわ。なるほどね、倍値ぐらい見ておかないとなのかぁ、そいつはヤンチャすぎるよ。
こりゃあ、なかなかクルマ決まらんぞ。
次回、第5回【いろんな人に相談編】高額見積もりにコンフューズ中の半澤よ、落ち着け! 次回は実際に輸入車に乗っている人に話を聞いて、一旦冷静になる予定!?