「詐欺SMS」防ぐサービス、KDDIと楽天はどうする? ――自分でできる対策も
個人でできる対策は?
キャリア側でもさまざまな対策がとられているが、個人での備えも欠かせない。
SMSを使った詐欺には、キャリアや大手配送業者の名前をかたるものが多い。キャリアの名前をかたったものでは、請求料金が高額になっているなどとして、記載のURLへ誘導し、IDやパスワードの詐取を試みるケースが代表的だが、料金案内がSMSで送られてくることはない。一方、大手配送業者をかたるものでは、荷物の不在通知を装うものが多く、こちらも同様にID・パスワードを詐取されることが多い。
実際に送信されてきた不審なSMSフィッシングSMSは、文面の日本語の文法や表現に違和感があることも多い。記載のURLは一見、正規のものに見えても偽装されている可能性もあるので安易にアクセスしないよう心がけよう。
偽サイトは本物のサイトをコピーしてつくっていることが多く、見た目で本物かどうかを判定することは難しい。もし、メッセージで届いた内容が気になるならば、そのURLからはアクセスせずに、あらかじめ正規のサイトをブックマークしておくなどしてアクセスし、確認しよう。
さらに、Androidスマートフォンの場合は、アクセスした先の偽サイトで偽アプリをインストールされる危険性がある。
こうしたアプリがインストールされてしまうと、携帯電話内部の情報を詐取されるだけでなく、自らが受信したような迷惑SMSを送信するための踏み台にされることもある。被害者であるにも関わらず、結果的に見ず知らずの他人にまで被害を広げてしてしまう可能性があることに注意したい。
こうした危険性は、設定から提供元が不明なアプリのインストールを制限することで低減できる。
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